Flexible Conductor

可とう導体

可とう導体
(シャントワイヤー/たわみ導体/フレキシブルサーマルストラップ)

可とう導体は、さまざまな名称で流通しています。「シャントワイヤー」「たわみ導体」「可とう端子」「フレキシブル導体」「フレキシブルサーマルストラップ」「平編線・平編組線・平編銅線」「平リード線」など呼び方はいろいろですが、いずれも機能は同じです。

弊社では、電力部品の開発サポートを通じて培った技術と経験を活かし、さまざまな用途に応じた「可とう導体」をご提供しております。
規格製品、オーダーメイド品のどちらにも対応しており、少量からご注文いただけます。
試作や改善提案の実績も数多く、お客様の製品開発や改良における課題解決に貢献いたします。

[ 製作実績 ]

電力部品(変圧器・配電盤)、自動車メーカーの開発部品、大学研究の実験部品 等

可とう導体とは

可とう導体は、主に電気機器等の相互接続に用いられる電気伝導体です。導体形状がフレキシブルで可とう性(柔軟性)に優れているため、曲げ・ねじり・伸縮等を要求されるバスダクト等の通電接続部や、振動が発生する機器作動部への取り付けに適しています。

また、可とう導体は熱伝導(効率よく熱を逃がす)用途でも利用されています。熱伝導用途で用いられる可とう導体は一般的に「フレキシブルサーマルストラップ」という名称で流通しており、弊社でも製作実績がございます。

可とう導体 たわみ

特長

  1. 優れた柔軟性による緩衝作用で、機器の振動や地震の振動を吸収・緩和
    • 接続部の端子の緩みを防ぎ、機器への影響を軽減することができます。
    • 振動が発生する変圧器や各種電気機器の作動部のリード線、アース線などに最適です。
  2. スペースを取らないフラット形状
    • 狭いスペースにもスッキリと効率よく設置できます。
    • 大容量の電気を必要とする場合も、平編銅線を多数重ねた仕様で省スペース化や設置作業の効率化が図れます。
  3. 表面積が大きいため、放熱効果が高い
    • 安全電流が大きく取れます。
    • 温度変化(膨張や収縮)による電気変位を抑制します。
可とう導体の材料は、導電性に優れた「銅」

可とう導体に用いる一般的な素材は「銅」です。可とう導体は、銅のメリットである「高い導電性」「柔軟性」「耐腐食性」「加工性」を最も活かすことのできる製品と言えるでしょう。

基本構造

可とう導体に用いる部品は基本的に2つ、軟銅線の素線を束にして編んだ「平編銅線(平編線、平編組線とも言います)」と「銅管」です。 銅管は通電機器と可とう導体を接続するための端子となります。

※弊社では、平編銅線、銅管のいずれも材料メーカーから仕入れています。

柔銅線を網代状に編んだ平編銅線を数枚重ねて電気導体とし、その両端に機器接続用の端子を銅管圧着にて取り付け成形します。その後、端子の穴あけやバリ取りなどの仕上げを行います。

平編銅線
完成品の一例

平編銅線と完成品の⼀例(弊社規格品)

平編銅線メッキあり
完成品の一例(メッキ有)

スズメッキ軟銅線を使用した平編銅線と完成品の一例(弊社規格品)

可とう導体 可とう導体加工写真3

端⼦の⽳あけ加⼯

規格製品(標準サイズ)

可とう導体 規格製品(標準サイズ)

汎⽤的にお使いいただける規格製品です。構造及び加⼯⽅法の標準化により、低コスト化と安定した品質保持を実現しました。ベテランの作業者が一貫した製作を行い、⾃信をもってお客様へお勧めできる製品を造り上げます。

◎各種オプション加工にも対応しています。
オプション加工について詳しくはこちら

◎短納期や、⼤量⽣産もご相談ください。

KW-TBC型

可とう導体 KW-TBC型

締付部に凹凸があると接触抵抗が高くなり、大電流を流す際、締付部から発熱し焼損や電力損失の原因となります。
KW-TBC型は、メッキ加工を施すことにより締付面の凹凸を無くし、接触抵抗を低減させます。
また腐食防止の役割も担います。

型番 公称
断⾯積
(㎟)
許容
電流
(A)
標準⼨法(mm) 編線数
T W A L
KW-TBC301 30 120 3.3 30 8.5 200 1
KW-TBC302 60 240 5.0 30 8.5 2
KW-TBC381 38 150 3.5 30 8.5 1
KW-TBC382 76 300 7.0 30 8.5 2

素線許容電流

素線の種類 許容電流(単位:アンペア)
TBC30SQ 120A
TBC38SQ 150A

※素線製作会社からデータ引⽤

標準⼨法 T:端⼦厚 W:端⼦幅 A:端⼦孔 L:全⻑可とう導体 標準⼨法

※1. 全⻑は当社標準⼨法を表⽰してあります。標準以外の⼨法も製作可能です。
※2. 端⼦接触⾯は、すずメッキを施しております。
※3. 端⼦厚は参考値であり、多少のばらつきが発⽣します。
※4. 許容電流は周囲温度0〜40℃、最⾼温度50℃の状態での参考値です。

KW-ABC型

可とう導体 KW-ABC型

KW-ABC型はメッキ加工を施していないタイプです。大電流を流さない所や腐食の恐れがない所へ設置するのに適しています。
メッキ加工されている物よりコストを抑えられます。

型番 公称
断⾯積
(㎟)
許容
電流
(A)
標準⼨法(mm) 編線数
T W A L
KW-ABC141 14 80 3.2 14 6.5 200 1
KW-ABC142 28 160 4.0 20 6.5 2
KW-ABC221 22 100 3.8 20 8.5 1
KW-ABC222 44 200 4.5 23 8.5 2
KW-ABC301 30 120 4.0 23 8.5 1
KW-ABC302 60 240 5.4 27 8.5 2
KW-ABC401 40 4.2 28 8.5 1
KW-ABC402 80 6.0 30 8.5 2

素線許容電流

素線の種類 許容電流(単位:アンペア)
ABC14SQ 80A
ABC22SQ 100A
ABC30SQ 120A

※素線製作会社からデータ引⽤
※ABC40SQはデータなし

標準⼨法 T:端⼦厚 W:端⼦幅 A:端⼦孔 L:全⻑可とう導体 標準⼨法

※1. 全⻑は当社標準⼨法を表⽰してあります。標準以外の⼨法も製作可能です。
※2. 端⼦厚は参考値であり、多少のばらつきが発⽣します。
※3. 許容電流は周囲温度0〜40℃、最⾼温度50℃の状態での参考値です。

オーダーメイド品

サイズは2.5sq〜対応可能です。⻑さの制限は基本的にはございません。
形状はC型、S型、Z型、O型、L型、分岐型などさまざまな形状に対応可能です。端⼦の形状も、丸端⼦やブスバー付き、両側の端⼦幅違いなど、ご要望に応じて製作いたします。

特殊形状品の⼀例

特殊形状品の⼀例
特殊形状品の⼀例
特殊形状品の⼀例

大型品の一例

⼤型品の⼀例
⼤型品の⼀例(角度違い)

写真の製品は公称断⾯積250sq、許容電流600A(参考値:素線製作会社に基づく)、端⼦幅75mm です。

オプション加工

規格製品、オーダーメイド品ともに、下記のオプション加工に対応しています。

銅管端⼦部の⾯取り加⼯(R加⼯・C加⼯)

可とう導体 R加工1、R加工2.jpg R加工:銅管部分にR加工を行うことにより、曲がった部分の銅線への干渉を和らげます。製品サイズに合わせてR加工いたします。
可とう導体 C加工 C加工:銅管部分をC面加工いたします。銅管の角を取ることで組み上げた際に製品との干渉を防ぐために用います。

◆【コスト削減を目的とした面取り加工廃止】についてもご相談ください

C面取りは製品組み込み時の干渉防止や怪我防止等の目的で行う最も一般的な面取り加工ですが、必要性に関わらず昔からの慣習として図面に指示されているケースも少なからずあります。

共和電機工業では改善提案の一環として、お客様に面取り加工廃止をご提案し、年間数十万円の継続的なコスト削減を実現した事例があります。

事前に設計担当者様へヒアリングを行い、面取り加工なしのサンプルを作成し、使用に問題がないか実際に確認していただいた結果、特に問題がないことがわかり、当該製品については面取り廃止となりました。

可とう導体 C面取り有・無 左:C面取り無 右:C面取り有

平編銅線部の各種曲げ加⼯

平編銅線の曲げ加工に関して、特に複数枚を重ねて曲げるには経験と技術が必要となります。その点において、長年積み重ねてきたノウハウを有していることも弊社の強みです。

また、形状を均一に保つため、製品ごとに金型を製作して曲げ加工を行なっています。 手作業ではどうしても形状にムラが生じる上、生産性も落ちますが、金型を用いることにより継続的に安定した品質での生産を可能にしています。

お客様独自の形状に対応する金型については、ご要望やロット等を詳しくお聞きした上で金型製作費をお見積りいたします。まずはお気軽にお問合せ・ご相談ください。

可とう導体 曲げ加工

平編銅線の枚数アレンジ

可とう導体 枚数アレンジ 求められる許容電流に応じた枚数で製作いたします。

表⾯加⼯

腐食防止のためのすずめっき、感電防止のための絶縁被覆、高温環境で使用可能な耐熱仕様など、用途や使用環境に応じた各種加工を承っております。 その他、さまざまな製品への可とう導体組み込み作業を承ります。

ご提案事例

両端圧着部の形状変更をご提案

お客様は従来、現行品形状(両端部 TIG溶接)圧着部の穴あけの際、TIG溶接付近に穴あけ対応されていましたが、穴あけ加工に難ありとのことで弊社へご相談くださいました。

具体的には、穴あけ加工時に溶接部に干渉することがあり、TIG溶接が外れて不具合品となってしまうとのことでした。

〈弊社からのご提案〉
TIG溶接から銅管圧着への変更をご提案いたしました。
変更により、溶接部を気にすることなく加工することが可能となります(一部例外有り)。銅管圧着に変更しても抵抗値等に変化がない(sq値は同様)ことも確認していただきました

過去設計上、図面変更は難しいというご事情があり(変更申請観点)、お客様にて新規図面として申請→承認→採用となりました。

取付箇所を考慮した形状曲げ品をご提案

可とう導体の取付方法についてお困りのお客様からご相談をいただきました。「指定取付箇所への直線状可とう導体の取付に難航しており、対象物を避ける取付方法を検討したが、うまくいかない」とのことでした。

〈弊社からのご提案〉
規格品の場合(長さを問わず)直線寸法のため、曲げ後の取付は不可能です(曲げに伴い、寸法が短くなります)。

そのため、取付箇所を考慮した形状曲げ品をご提案いたしました。
事前に形状を確保することで、お客様での微調整が不要となります。
また、端子の取付穴を丸穴から長穴に変更することで、遊び(調整代)ができ、位置合わせがしやすくなります。
サンプル品にてデータを取り、製品に起こして採用となりました。

可とう導体を⽤いた振動低減をご提案(研究⽤途)

大学で某研究をされている学生様よりお問合せをいただきました。「実験用通電部品として銅板を使用しているが、通電時の放熱影響により微振動が発生する為、振動に伴いカシメ部に緩みが生じ、製品仕様上問題で代替品を検討している」とのことでした。

〈弊社からのご提案〉
可とう導体を用いた振動低減ご提案
可とう性(柔軟性)によって放熱時に伴う微振動を低減可能と仮説を立て、サンプル品を用いて説明させていただきました。

結果:目標としていた目標数値への冷却に成功。
熱を逃がすという目的において、非常に優れた性能を発揮している。
今後の実験でも様々な形状(全長寸法、sq値、曲げ形状 等)を用いた実験を予定中。

バスバーから可とう導体への変更をご提案

あるお客様が、装置に取り付ける導電部材として銅バスバーを検討されていました。

お話を伺った際、バスバーよりも、柔軟性のある「可とう導体」を用いる方がニーズに合致すると考えご提案しました。

お客様は、可とう導体がどういった製品なのかについて詳しくはご知らなかったため、オンライン面談にて可とう導体の柔軟な動き(曲げ・ねじれ具合など)を実演しながら説明させていただきました。

ご検討の結果、可とう導体を採用いただき、ご要望のサイズ・仕様にて製作した製品を納品させていただきました。

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